昔から「便秘は万病の元」と言われていました。昔の人は医学の知識がなくても生活の知恵で便秘が色々な病気を招くことを知っていました。
毎日決まりよくお通じがあるのが理想ですが、現代社会では1週間も便が出ていないという人が少なくありません。
便秘が続いて腸内に溜まっている食べ物が腐敗を始めると有毒な物質が発生し、血液に混じって体中に運ばれて様々な障害を起こします。
はっきりした障害が出なくても1週間も便がでないのでは本人も決して調子の良い状態ではないはずです。
便秘の怖さでは、もう、10年以上も前の話ですが、東京の20代の女性が便秘で亡くなっています。解剖して死亡原因を調べたところお腹から大きなコンクリートのような塊が出てきたそうです。
参考:https://matome.naver.jp/odai/2147744751172348301
特殊な例とはいえ、ときにはこれほどまでに深刻になる便秘ですから、便秘を軽く考えて放っておかずに早めの改善をしてください。
便秘の原因
便秘の原因は実に様々でたくさんありますが、「食物繊維の不足」や「運動不足」「薬の副作用」や「何らかの病気」「食べる量が少なすぎて便ができない」「柔らかいものしか食べない」などの原因が考えられます。
一番多い原因が「食物繊維の不足」ですから、そのため野菜などから食物繊維をしっかり摂ることで便のカサを増やすことができ、大腸の蠕動運動を促して便が排出されやすくなりますから、食物繊維を心がけて摂ってください。
また、食物繊維は腸内の有害物質を付着して、便とともに体外へ排出する効果他、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らす効果も期待できます。
食物繊維を多く含む食品の中でも乾物の海藻類、豆類は保存性が高く便利な食材です。使い始めると思ったより扱いも楽なので買い置きして上手に利用しましょう。
食物繊維が不足すると上記の働きがスムーズに行われず、便秘となってしまいます。
また、運動不足は腸の蠕動運動が弱くなり、腸内に溜まっている便をしっかり肛門に送ることが出来なくなり便秘となってしまいます。
男性よりも女性に便秘が多いのは、女性の方が蠕動運動が弱いためと考えられています。
また副作用で便秘を起こしやすい薬には「咳止め」や「抗がん剤」、「不整脈用剤」や「血圧降下剤」や「カルシウム拮抗薬」、「抗うつ薬」や「向精神薬」,「抗てんかん剤」や「鎮座剤」などの他「抗生物質製剤」などのくすりがあります。
なにかと薬を多く飲む高齢者に便秘が多いのも、薬の副作用が原因していることが考えられます。
また、便秘を招く病気には「腸閉塞」や「腸捻転」、「潰瘍性大腸炎」などの腸の病気の他、「子宮筋腫」や「甲状腺機能低下症」、「糖尿病」などがあります。
便秘の原因がわからずに長く続いたら、上記が原因している可能性もありますから、念のため病院で診てもらうことをおススメします。
腸内環境を改善する方法
便秘の多くは腸内環境をよくすることで改善が期待できますが、腸内環境を整える一番良い方法は善玉菌を増やすことです。
善玉菌が増えると腸の蠕動運動が良く働くようになり腸内に溜まっている食べ物が肛門にスムーズ運ばれやすくなり便秘の解消が期待できます。
腸内環境を良くする方法としては「発酵食品を摂る」ことや「生活習慣の改善」他「ストレスを減らす」ことを心がけたり「運動」がおススメです。
特に発酵食品には乳酸菌が含まれていますから、乳酸菌の効果で腸内環境を整えて便秘を解消することが期待できます。
また、乳酸菌を摂るにはヨーグルトなどがおススメです。
ヨーグルトの乳酸菌には、胃酸や胆汁酸などで死滅するものと、生きたまま腸に達するものがあります。そのどちらにも、健康に効果があることが明らかになっています。
乳酸菌が便秘に効く理由
乳酸菌に便秘解消の効果が期待でき、多くの人が積極的にヨーグルトなどを摂っていますが、乳酸菌が便秘解消に効果がある理由は、腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らして腸内環境を整える効果があるからです。
悪玉菌は決して悪さをするばかりでなく、悪玉菌がなければ善玉菌が働かなくなってしまいますから、腸内には悪玉菌も必要で、善玉菌と悪玉菌のバランスが大切です。
腸内には善玉菌と悪玉菌の他に「日和見菌」というのがあり、日和見菌は悪玉菌と善玉菌のどちらか優勢な方に付いてしまいます。
そのため、善玉菌が減ると日和見菌は悪玉菌に加勢して一気に善玉菌と悪玉菌のバランスを崩して腸内環境を悪化させて、便秘を起こさせてしまいます。
乳酸菌は生きた状態でなくても腸内で善玉菌の餌になることで整腸作用をもたらします。
善玉菌を増やす乳酸菌はこの善玉菌と悪玉菌のバランスを保つのに欠かせない働きをして、便秘の改善に効果を発揮します。
乳酸菌の便秘以外の良い効果
善玉菌を増やして腸内環境を良くする乳酸菌ですか、腸内環境が整うことで免疫力がアップしますから、インフルエンザなどのウィルスに触れても発症するリスクが低くなります。また、肌や髪の毛もキレイになるなど、女性にとっては嬉しい効果も期待できます。
善玉菌などの腸内細菌の働きには、「脂質代謝の活性化」や「酵素の活性化」、「消化吸収を助ける効果」や「体内に入った薬物の代謝」などのほか、「有害物質や発がん物質の分解」などなど、数えきれない大きなたくさんの働きをしています。
善玉菌のこれらのたくさんの働きを促すのが乳酸菌ですから、乳酸菌がいかに大切かがわかります。
多くの女性が美容目的でヨーグルトを摂っていますが、腸内化環境が整うと便秘が解消されて、その結果美肌も期待できます。
便秘をするとニキビができやすくなりますが、食べ過ぎや脂っこいもの摂り過ぎたなどで、腸内環境が悪化していることが一番の原因になっています。
腸内環境を整える乳酸菌を含む食品は、ヨーグルトにたくさん含まれていますが、味噌や醤油や漬物などの日本古来の発酵食品にもたくさん含まれていますから積極的に摂ることをおススメします。
長く日本人に愛されているだけに、味だけでなく、栄養面や機能でも優れた特性を持つ素晴らしい食品なのです。
また、どうしても頑固な便秘を早く解消するには便秘解消のサプリメントがおススメです。
便秘解消のサプリメントのほとんどに乳酸菌が含まれていますが、自分に合ったものを選んで利用してください。
便秘解消の乳酸菌のサプリメントは、効率よく体内に吸収して大腸の蠕動運動を活発にし、溜まっている便を肛門に押し出すため便秘解消の早い効果が期待できます。
便は腸からのお便り
私たち人間の免疫細胞のおよそ7割もが腸内に存在していると言われていますから、腸内の免疫細胞の多さからもいかに腸内環境を良くすることが大切かがわかります。
便秘だけでなく下痢ももちろん腸の状態が良くないことから起こりますが、便は腸からのお便りと言われていて、便が腸の状態を知らせてくれます。
理想的な便とは、バナナのような柔らかさで悪臭しないこととされています。
乳酸菌を積極的に摂って理想的な便を目指してください。そのことが美容にも健康にも通じています。